海を渡った言葉②

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海を渡った言葉②

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2015/09/08 海を渡った言葉②

 前回で、漢字の音読みとして仏教では「呉音」が多いとお伝えしました。

 

 というのも、基本的にお経は「呉音」で読む習慣があります。

 

例えば、浄土真宗の勤行でよくお勤めされる『仏説阿弥陀経』というお経がありますが、普段のお勤めは呉音になります。
そして、特別な場合のみ、「漢音読み」といして『漢音小経(小経は仏説阿弥陀経の俗称)』と呼ばれるものがあります。

 

 発音の違いは以下の通りです。

 

呉音(通常の読み方) 仏説阿弥陀経 如是我聞 一時佛在 舎衛国
(ぶっせつあみだきょう にょぜがもん いちじぶつざい しゃえこく)

 

漢音 仏説阿弥陀経 如是我聞 一時佛在 舎衛国
(ふっせあびたけい じょしがぶん いちじぶっさい しゃえけき) と変化します。

 

また他にも以下のような読み方の違いがあります。

 

自然  じねん(呉音)   しぜん(漢音)
世界  せかい(呉音)   せいかい(漢音)
敬礼  きょうらい(呉音) けいれい(漢音)

 

等です。そう考えると、我々の実生活にも呉音と漢音が入り混じっている事になります。

 

 なぜ、お経は呉音が原則かと申しますと、呉音の方が先に日本に入ってきたからだそうです。先に伝わってきた読み方をしっかりと守っているとの事です。
 とはいえ、時代が進むと発音は入り混じり、完全に呉音かどうかは断定しにくいとも言われています。 なお、浄土真宗ではあまり用いませんが、インドの言葉を用いる場合があります。それを真言と言うそうです。

 

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