不殺生という戒律と現代の科学②

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不殺生という戒律と現代の科学②

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2015/01/30 不殺生という戒律と現代の科学②

 さて、少し間が空きましたが、前回のことを要約すると、「科学の発展に伴い、不殺生だと思われていたことが不殺生ではなくなってしまった。どうすれば良いか」という事です。

 

 こういった疑問は、実は子どもの頃からありまして、よく「野菜を食べてもいいというが、あれも立派な生き物じゃないか?」などと考えておりました。えぇ、実に可愛くない子です。といいますのも、子どもの時分なぜか、うちには科学系の本に事欠かなく、「生物とは何か」というようなテーマの本もありました。

 

 子ども心に、「完全な不殺生は不可能なんじゃないか」などと考えていたわけです。その点、浄土真宗は「戒律がない」というか、戒律を破ることが、お浄土に生まれることへの妨げにはならない、ということで、辻褄は合うのですが、子どものころの私は、どうにも釈然としなかった記憶があります。

 

 それから、実に30年足らず。友人から紹介して頂いた、本の中にこの科学による不殺生戒の話が掲載されていました。以前の、『ダンマパダ』の紹介でも書きましたが、「心にもとづく」ということです。

 

 つまり、不殺生も「心にもとづく」のです。いたずらに殺す、快楽の為に殺す、自らの都合だけで殺す。この心こそが「殺生」であり、それを戒めるものが「不殺生戒」である、と考えております。

 

※内容は佐々木閑先生の『日々是修行』を参考にしております。文中にありました、友人に紹介された本の事です。

 

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