不殺生という戒律と現代の科学①

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不殺生という戒律と現代の科学①

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2015/01/25 不殺生という戒律と現代の科学①

 浄土真宗には戒律というものがないので、関係ないといえば関係ないのですが、仏教には様々な戒律があります。その中の有名なものとして『不殺生戒(アヒンサー)』と呼ばれるものがあります。文字通り、生きものを殺してはいけない、という戒律であります。

 

 お釈迦さまの時代と現代では同じものもあれば、非常に異なるものもあります。逆に言えば、2500年も前のお釈迦さまの考えが現代でも問題なく通用する事の方がすごいといえるかもしれません。人間の本質が変わっていないといえばそれまでですが。

 

 さて、変わったものとして、大きなものはいわゆる科学の進歩ではないかと思います。特にここ200年ほどの科学の進歩は過去の歴史の中でも非常に大きな変化ではないでしょうか。この『不殺生戒』において、現代の生き物というものの考え方は、実に無理難題になってします。

 

 生きものを殺さない。そう聞きますと虫を殺さない、動物を殺さない、もちろん、人を殺さない、となるわけですが、現代科学ではもっと小さなものを生物と定義しているのです。細菌の事です。詳しい事は知りませんが、タンパク質からなる彼らは間違いなく生物になるそうです。(ウィルスは違うそうですね)

 

 そう考えますと、多分、手を洗ったら細菌を殺す事になるでしょう。うがいもそうかもしれません。傷口の消毒なんてもってのほかですよ。

 

 さて、この問題をどう考えるかは、現代の私達の課題かもしれません。

 

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