ありのままに物を見ているのか?

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ありのままに物を見ているのか?

住職の雑記

2018/12/12 ありのままに物を見ているのか?

こんばんは。仏教には現在の脳科学(正式な呼び名ではないかもしれません)とに通じる考え方があり、研究者の注目を浴びたという話がありました。

 

アビダルマという仏教の学問には「六境」「六根」「六識」という考え方があります。細かい内容は割愛し、いずれまた記載させて頂きますが、ざっくりというと以下のような具合です。

 

色(眼根によって見ることができるかたち)→眼根(視覚を有する器官。要は目とそれに付随する神経など)→眼識(視覚に映った映像、色を脳が理解する)

 

というように物を見るという状態を区分します。

 

リンゴ(色)があり、目という器官がそれを捉え、脳の視覚野において認識する。

 

という手順です。私たちは上記の手順を無意識に行い、トータルして物を見る。と言っているわけです。

 

ところが、私たちがありのままを見ているのか?というと、それは随分と怪しいものです。

何せ、眼根から入ってきた光の情報を脳が一度処理をして理解しているわけですから。

 

話によると、私たちの目の構造は本来上下が逆に映ると言われ、脳の方でもう一度上下を逆にする処理をして今のように見えているそうです。

また、目の映像の処理速度では、目の前の動くものがブレたり飛んだりするそうですが、ここも脳がきっちりと処理をし、スムーズに見せているそうです。

脳ってすごいな。と思うわけですが、ここまで脳の方で処理ができるということは、言い方を変えれば、私たちは脳が加工した映像を真実と認識していることになります。

 

実際の本当の世界と私が認識している世界は大きくはないにせよ乖離しているわけですから興味深く思います。

 

とはいえ、好きになったらアバタもエクボ。

それぐらいがちょうどいいかもしれません。

 

 

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