歴史の中の事実は？

最近、お参りに伺いますと、有難いことに様々なご質問をしていただけるようになりました。

お釈迦様の教えについてや、近年の仏教の歴史など、多岐にわたります。

私が存じ上げていることはもちろん、お答えさせて頂いておりますが、分からないことはすみません、宿題にさせて頂いております（笑）

しかしながら、難しいのは歴史についてのご質問です。端的に事実だけをお伝えすることはそこそこできるのですが、その中で様々な思いがあったり、事情があるとこれは一筋縄では参りません。

そもそも、歴史は客観的なものもあれば、勝者、敗者による都合のいい主観で描かれたものもありますし、あの肖像画がこの人物のものだと思っていたら、亡くなられから200年以上して描かれたものであったり、まさに一筋縄ではありません。その中で、歴史の事を軽々とお伝えするのは非常に難しいと思う昨今です。

無論、私の勉強不足という事が一番の理由にはなるのですが、どうしても言葉の初めに「私が聞いたところによりますと」とか「確かではありませんが」などという弱気な言葉をつけてしまいます。

とはいえ、新しい発見でひっくり返ってしまうのが歴史の楽しみでもあるような気がいたします。また、奇説珍説、相まって深みが増しているようにも思えるのです。

絶対、確実、100%などという事は、そうそうないのでしょう。

ですが、私の今日の命が様々なご縁のお陰様で在るのは間違いのないことです。