お彼岸④忍辱

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お彼岸④忍辱

住職の雑記

2021/03/25 お彼岸④忍辱

六波羅蜜の三つ目が「忍辱」です。読み方は「にんにく」になります。

耐え忍ぶという意味です。

 

耐え忍ぶというのは中々厳しい言葉かと思います。

私見ですが、無暗に耐えすぎるのは良くないように思えます。

 

解釈は様々ある事かと思いますが、忍辱とは他人からの辱めや

中傷などを耐えると耳にしたことがあります。

それこそ、闇雲に耐えてばかりでは、こちらがおかしくなってしまう

のではないかと心配してしまいます。

 

忍辱はいきなり、あらゆることに耐えろという意味ではなく、少しずつ

時間をかけて、そういったものに負けない自分を作っていくことではないかとも

思えます。

 

子どもの頃は、少し馬鹿にされただけで腹を立て、怒りをまき散らすことがありましたが

(私だけかもしれませんが)大人になり、様々なものを理解していくと、さすがに子どものように

腹を立てることもなくなってきます。

 

時に自分を押しつぶしてしまうような大きな難題や、いわれのない侮辱に思い悩むことがあります。

忍辱の耐え忍ぶ、これは一つには自らの器を大きくし、それらを受けきること。

もう一つは、自分を苦しめるそれらを理解し、飲み下していくこと、この両方の意味合いがあるように思えます。

 

生きていれば腹が立つこともありますし、屈辱に歯噛みすることもあります。それを完全に避けることは難しいことでしょう。

ですから、それらに心を乱されず、穏やかに生きることが「忍辱」ではないでしょうか。

 

ちなみに、食べ物のニンニクの語源になったという説もあるそうです。

 

 

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