お釈迦さま⑤ゴータマ・シッダールタ

　我々は、お釈迦さま、という呼び名で呼んでおりますが、実は本名ではありません。

　お釈迦さまのお名前は、パーリ語で「ゴータマ・シッダールタ」（※）といいます。
ゴータマは直訳すると「最上の牛」とされ、「素晴らしい人」というような意訳になるそうです。シッダールタは諸説ありますが、「目的を達成した人」という意味があるそうです。ですから、お名前としては「シッダールタ」になるそうですが、その意味から本名ではないという説もあるそうです。この度は「シッダールタ」が本名であるものとして、続けさせて頂きます。

　さて、そのシッダールタですが、なぜ「釈迦」と呼ばれるかと申しますと「シャカ族」の王だったからです。厳密には「シャーキャ族」であり、「シャカ族」は別に存在するそうで、混同を避けるため「シャーキャ」と表記するそうです。

　シッダールタは王族であり、カピラ城（カピラヴァストゥ）というところに住んでいました。父は王でしたので、シッダールタは王子ということになります。

　そのシッダールタ、お釈迦さまのご生涯を少しずつたどってまいりましょう。