お釈迦さま⑥ご誕生

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お釈迦さま⑥ご誕生

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2015/11/03 お釈迦さま⑥ご誕生

 お釈迦さまのご両親は、父、シュッドーダナ(漢訳・浄飯王)母、マーヤー(漢訳・摩耶夫人)であります。シュッドーダナは漢訳の示すとおり、シャーキャ族の王であり、カピラ城の城主であります。

 

 お釈迦さまがお生まれになったルンビニは、このカピラ城から、北に位置し、相当距離が離れています。その事から、マーヤーは現代で言うところの里帰り出産をする為、実母のいる国へ向かったと言われています。ところが、向かわれる途中、ルンビニの花園で休息している最中にお産が始まりました。

 

 お釈迦さまは無事にお生まれになりますが、負担がかかった母親、マーヤーは一週間後に命を落とします。この母の死はお釈迦さまの少年時代に暗い影を落とすことになります。

 

 また、伝説では七歩あゆんで天を指し「天上天下唯我独尊」と言われたとされます。無論、シッダールタは人間でございますので、生まれた瞬間に歩くことなどかないません。お釈迦さまの偉大さを表す伝説です。
 「天上天下唯我独尊」ですが、漢字のまま、天の上にも下にもただ、我一人が尊い。つまり、自分が一番偉い、と考えるとそれは大きな間違いです。私という命があることが尊い。つまり、私というのは、全ての人間という意味であります。ですから、全ての命は尊いとお考えください。

 

 七歩あゆんだというのは、迷いの世界である六道を超えてお浄土(七歩目)に達したという事ですが、六道という考え方は比較的近年のもので、それ以前は修羅道を除いた五悪趣の方が主流であったそうです。諸説がありますが、七歩の伝説は比較的新しいものかもしれません。

 

 マーヤーの出産の折、お釈迦さまは彼女の脇から生まれたといわれます。カースト制度では王族は脇から生まれる、とされますので、その通りではあるのですが、脇から生まれたように見えるほど、難解な出産だったのでは、という話をうかがったことがあります。

 

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