お釈迦さま④お釈迦さまの時代Ⅱ

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お釈迦さま④お釈迦さまの時代Ⅱ

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2015/10/31 お釈迦さま④お釈迦さまの時代Ⅱ

 どんな学問にも通じる話ですが、先生から「仏典を読むならその時代背景を学びなさい」とご教示いただいたことがあります。ある一つの言葉でも、その時代に出た言葉だから意味がある、との事です。例えば、聖徳太子の十七条憲法に「和をもって尊しとなし…」と記されていますが、当時の時代背景や政治を考えると非常に価値のある言葉だそうです。現代では、当たり前が、当たり前ではなかった時代ですから。

 

 そこで、お釈迦さまのご生涯を考えてみますと、やはり、当時の時代背景を学ぶのは非常に重要な事になります。私もまだ勉強が不十分ですので、分かる範囲で記載させて頂きます。

 

 お釈迦さまがお生まれになった時期、インドの統治は非常に大きく揺らいでいました。現在は廃止、といわれながら実生活に非常に大きな影響力を持つインドの「カースト制度」ですが、当時からありました。カースト制度はインドの言葉で「ヴァルナ(色という意味)※」と呼ばれ強固な階層社会を形成していました。

 

 大別して司祭(バラモン)王族(クシャトリヤ)平民(ヴァイシャ)奴隷(シュードラ)からなり、階級によって職業や結婚など、あらゆることが決められていました。当時の宗教であるバラモン教(現代のヒンドゥ教)の司祭は絶大な権力を持っていましたが、堕落もひどかったといいます。それに対し、疑問を持ち始めたのが、王族でした。

 

 王族は司祭の存在やその権力に対し抵抗するようになり、バラモン教ではない別の宗教や独自の修行をする者も現れます。それは、王族にとどまらず、平民、奴隷に及びました。強固な階級社会が崩壊に向かい混乱し始めたのです。

 

 友人に尋ねますと、新宗教の一大ムーブメントの時代にお釈迦さまは誕生された、とのことです。

 

 古い価値に疑問を持ち、新しい価値を探すことが試みられた時代、混迷と希望が入り混じった混沌とした時代であったようです。また、当時はその混迷からか戦乱も相次いだとの事です。

 

 その時代にお生まれになったお釈迦さまは何を思われたのでしょうか。

 

※ヴァルナは、色を意味し、一説には現住民族のドラヴィダを支配するためアーリア人が考えたとの説があります。色ですから、肌の色がそのまま、階級になったということです。上級をアーリア人が占め、下級をドラヴィダ族にしたということです。また、アーリア人はドラヴィダ族の風土病に悩まされていたため、住み分けが階級の起源という説もあるそうです。ですが、この人種によるカーストの設定は反対の説も多くあるそうです。
 尚、インドでIT産業が活発になったのは、新しい職業でカーストの気にせずその職に就けるからだそうです。つまり、身分の低い階級でも就く事ができるということです。
 また、カーストは大きく分けて四段階ですが、アウトカーストといって、カーストに入ることのできない、非常に身分の低い方々もおられれます。

 

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