どこまで行けども仏様の掌の上ですね

光明寺

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どこまで行けども仏様の掌の上ですね

昔のブログ

2015/01/20 どこまで行けども仏様の掌の上ですね

 ここ最近は『観経疎(かんぎょうしょ)』というものを、少しずつ、読ませて頂いております。(『往生要集』は、すみません、少し行き詰っています)『往生礼賛』を書かれた善導大師が著されたものです。

 

 浄土真宗では特に、自力、他力という考え方があり、「絶対他力」という言い方をします。自力、他力については、非常に説明が長くなりますので、申し訳ありませんが割愛させていただきます。

 

 浄土真宗の自力他力という意味合いと少し異なりますが、書物を読み、学んでいる自分は「自力」である。私はしばしば、そんな考えを持っておりました。私が勉強するのだから、これは、自分の力だと考えていたわけです。

 

 しかしながら、読んでいるうちに、ふと思いました。私は「私が勉強している」と考えていたわけですが、私が読んでいる『観経疎(かんぎょうしょ)』そのものは、善導大師がお書きになったものであり、私は勉強している、という意識でありましたが、善導大師が学ばれた事を、ただ、ただ読ませていただいているだけなのです。そこに、私の「はからい」などないのであります。

 

 ああ、なるほど。これも一つの他力かもしれない。

 

 と思えました。まるで、孫悟空が自らの力を誇示する為に走り回った挙句、仏様の掌の上であったように、「勉強している」などと、ちっぽけな矜持に満足していた私こそ、仏様に背を向けていた愚か者であったなぁ、と。

 

 さて、何はともあれ、行き詰るまでは読ませていただくつもりですが、どこまで読めるのやら(笑)

 

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