子どもの死生観

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子どもの死生観

昔のブログ

2014/12/11 子どもの死生観

 つい先だってですが、お寺で飼っていた猫がなくなりました。上の娘はどうやら、亡くなるという概念を自分でどうにか理解しようとしていたらしく、最近はよく、死について尋ねて来ます。

 

 答える側としては、中々難しい話です。僧侶である私にとってもです。娘の面白いところは、死の後には必ず生に転ずるという発想を、いつの間にか持っていた事です。仏教の輪廻という感覚に似ていますが、娘独自のもので、教えた覚えはありません。

 

 ですから、以前はこんな質問がありました。「お父さん、次赤ちゃんになったら何になる?」この何に、というのは、職業の事で、どうやら、私に医者になれ、と言いたいようです。(生まれ変わっても成れる気はしませんが。笑)そこに、猫の死が加わり、生まれ変わるには、死というものを経なくてはいけない、と考えたようです。

 

 絵本か何かで覚えたのでしょう。亡くなると天に上って星になる。娘は最近そういいます。そして、星になった後は、流れ星になって、地上に帰ってきて、また赤ちゃんになるそうです。

 

 くどいですが、娘に死生観を伝えた記憶はありません。自分が考えている事を、自分なりに合理的にまとめた結果のようです。こうして、生と死、命を少し、理解していくのは面白いなぁ、と思いながら質問に答えています。

 

 お星様になる時に、一人だったら寂しいね、という娘に「ちゃんと迎えに来てくれるから大丈夫やで」というと満足そうでした。浄土真宗にも還相(げんそう)といって、そのような考え方があります。

 

 ちなみに、娘と同じ年のころの私は「悪い事をしたら地獄に堕ちる」と教えられ、ひたすら地獄に怯えていた記憶があります(笑)

 

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