皆既月食ご覧になりましたか？

　今日は皆既月食の日でした。個人的に、日食や月食、流星などの天体ショーは大好きです。バタバタしていたのもあり、チラチラとしか見なかったのですが、月が薄ぼんやりとした、深いオレンジ色になり、そこから、黄色く輝くいつもの月に戻っていったのは、非常に綺麗でした。

　娘も月食を見ようと頑張っていましたが、力尽きて寝てしまいました。スイミングで疲れたようです。月が顔を出してからは、起きて少しだけ見ましたが、またすぐに眠りに落ちました。

　日食や月食は古代の宗教などでは重要な位置づけにされることが多く、インカをはじめとする中南米の文化は天文に明るく、日食や月食を政治にも使ったそうです。残念ながら仏教では日食や月食を大きく取り上げる事はないようですが、古代インドの神々の物語には、ラーフという悪魔が、月と太陽を憎んで食べてしまう為に日食や月食が起こるとされました。

　ラーフは、アムリタという不死の霊薬を神々の目を盗み、飲んだそうですが、月と太陽がそれを見つけて、シヴァという非常に強い神様に報告します。シヴァはチャクラムという円盤状の投擲武器を投げ、ラーフの首をはねたそうですが、不死の霊薬を飲んだラーフは首だけのまま、逃げてしまうそうです。以後、月と太陽に密告された恨みをもつラーフは、時折、思い出したように天に昇り、月と太陽を食べてしまうそうです。まさに、日食、月食というわけです。