サンスクリット語から漢訳へ

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サンスクリット語から漢訳へ

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2014/10/07 サンスクリット語から漢訳へ

 突然ですが、当ブログをお読み頂いている皆様は、「外国語」はお得意でしょうか?
住職は、お世辞にも得意とは言えません。国語さえ、ままならない事があるというのに、外国語なんて、というのが私の主張でありますが、なんということはありません。英語が大の苦手なのです。英語だけではありません、中国語も大学でかじったものの、非常に難解でした。

 

 仏教はどこで生まれたのか、という問いに答えられない方は少ないと思います。ずばり、インドであります。では、そのインドで生まれた仏教、当然、日本語で語られていたわけではありません。大雑把に言えば、インド語であります。

 

 そのインド語ですが、仏教を伝えたものとして、主にサンスクリット語、パーリ語、ガンダーラ語などがあるそうです。その中でもサンスクリット語は、「完成した言語」と呼ばれ、数百年の間、殆ど変化していないといわれています。尚、「サンスクリタ」というのが、完成した、洗練されたという意味だそうです。主に書く場合の言葉で、会話に関してはパーリ語を用いたという話もあります。

 

 例えば、お釈迦さまの高弟である、舎利弗(しゃりほつ)は、サンスクリット語では「シャーリプトラ」でパーリ語では「サーリプッタ」となるそうです。

 

 さて、この複雑怪奇なサンスクリット語(記憶では、母音が14、子音が33あります)をどうやって、漢字に訳したのか。いわゆる、漢訳という作業です。音を写したり、意味を訳したりと、膨大な試行錯誤があったそうです。ですから、仏様の名前も、同一の仏様に対して、複数の呼び名があったりします。

 

 ややこしいといえば、それまでですが、この数ある訳の幅が、私たちの仏教の表現をより深くしてくれていると感じるようになりました。仏様のお名前一つにしても、数多くの方々の尋常ではない御苦労があったかと思うと、よりありがたく感じるものです。

 

参考 船山徹先生著『仏典はどう漢訳されたか』

 

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