怒れる阿修羅 わが心を映し出す

光明寺

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〒662-0943 兵庫県西宮市建石町9-20

怒れる阿修羅 わが心を映し出す

住職の雑記

2022/08/28 怒れる阿修羅 わが心を映し出す

当寺では、書道を学ぶ一環として、私と坊守(妻)が掲示板の字を書いております。

文章を考え、先生にお手本を頂き、書いております。その掲示板のご紹介を致します。

 

今回の掲示は

 

「怒れる阿修羅 我が心を映し出す」です。

 

阿修羅は非天と呼ばれ、天部を追われた仏教の神様の一人です。阿修羅については後日詳しくお伝えします。

阿修羅と言えば、国宝、興福寺の阿修羅像が有名ですが、阿修羅と言えば怒りのイメージがあるのではないかと思います。

それは、善なる神であった阿修羅が、怒りに身を任せ、力の神、帝釈天に戦争を挑んだからに他なりません。

 

私はこの阿修羅が非常に好きで、浄土真宗としてお飾りをする習慣はありませんが、様々な阿修羅の姿を調べたりした時期がありました。

興福寺の阿修羅像は、少し困ったような表情で怒りに満ちたものとは違うように思えますが、一般的に阿修羅は怒りや破壊的なイメージが付きまといます。

時には鬼のような顔で描かれることもあるよです。

 

怒った顔の阿修羅を見ると、力の神である帝釈天に対する怒りを思うわけですが、ある時ふと思いました。

この阿修羅のお顔は私の怒りを表しているのではないかと。

私は怒りをもっても、それをごまかし、さも平静さを装い生きております。

ところが、「お前は、平静を装うとも、実際なこのような顔で、怒りに狂っているのだ。忘れるべからず」と阿修羅に教えられているような気がしました。

 

わざわざ、恐ろしい顔をして、怒りをごまかす私を一喝して頂いているように思えたのです。

 

言うまでもなく、怒りは悪いものです。三毒の一つ、「瞋恚(しんに)」は怒りであります。そんな阿修羅への思いを文章にしたものが、今回の掲示です。

 

ぜひ、私自身の怒りに向き合い、怒りの無い穏やかな生き方を模索してください。

 

 

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