嘘をつくことについて

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嘘をつくことについて

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2017/04/24 嘘をつくことについて

 浄土真宗では基本的に戒律、という話はしませんが、今日は戒律で思ったことを書きます。とはいえ、これは私個人の解釈ですので、御了承下さい。

 

 以前にお伝えしたこともあるかと思いますが、仏教には在家のものが守るべき五戒という戒律があります。

 

不殺生戒(殺生をしてはいけない)
不偸盗戒(盗んではいけない)
不邪淫戒(よこしまな交わりをしてはいけない)
不妄語戒(嘘をついてはいけない)
不飲酒戒(お酒を飲んではいけない)

 

 この五戒には様々な解釈があり、現代にあわせた解釈や文字通り、一切の妥協のない解釈もあるそうです。

 

 この中で不妄語戒について少し考えてみました。

 

 妄語とは嘘のことですから、嘘をついてはいけないという意味になります。ところが、私たちの生活は大なり小なり嘘が存在します。人を騙すための悪辣な嘘から、生活を円滑にするためのちょっとした嘘もあります。

 

 文字通り、嘘すべてを禁止としますと、生活が立ち行かないことでしょう。ですから、やはり悪い嘘をつかない、という解釈になっていくと思います。この悪い嘘ですが、私がここで、これは良くてこれは悪い、などと仕分けする裁量があるわけもなく、皆様方個人の考え方によることころがあると思いますが……。

 

 思うに、嘘をついてはいけないという言葉は、「嘘をつかないといけないような生き方をしてはいけない」ということだと思います。結局、戒律は人に迷惑をかけない、ということだけでなく、自分の人生を良くするためのものであります。あっちこっちに嘘をついて、辻褄が合わなくなったりすると、中々に惨めな気持ちになったり、大切な信頼を失うことになります。

 

 必要な嘘は、ひとまずおいておきまして、嘘をつき続けなくてもいい生き方を考えてみるのもいいかもしれません。……ただし、余裕のあるときに……です。無理は禁物ですので。

 

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