お釈迦さま㉒苦行の終わり

　シッダールタはさとりの境地を目指し、苦行林でひたすら苦行にうちこみます。お釈迦さまの苦行の凄まじさを表す像もありますから、いかに苛烈なものであったか、想像に難くはないと思います。（尚、苦行の像ですが、お釈迦さま、苦行で検索されるとでてきます）

　歩くことも、そして座ることもままならない状態に陥ったシッダールタに去来したのは、苦行を続ける無意味さであったと言われます。

　断食をしても、食べたいという欲求は増すばかり。そして、僅かな食事をして安堵したところで、食べたいという欲求が無くなるわけではありませんでした。城で暮らしておられた時分から考えれば、食べる量も減り、食べたいという欲求も減ったことでしょう。しかし、食べたいという欲求の消滅には繋がらなかったのです。

　シッダールタはこの苦行に疑問を抱き始めました。更に弱る自分の体を鑑みて、人を救う沙門を目指しているにも関わらず、これでは人を救うどころではない。そればかりか、自分さえ救えていないではないか。

　シッダールタはついに苦行と決別することを決められます。