青虫がサナギへ

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青虫がサナギへ

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2016/06/10 青虫がサナギへ

 先だって、青虫を飼い始めた話をしましたが、二匹中、一匹がサナギになりました。さて、蝶になるのはもう少し先でしょうが。このサナギ、中々に不思議なものです。

 

 青虫はサナギになる前、なぜか大移動します。葉を食べなくなり、虫かごの中をウロウロうろうろ。やがて、上下逆様になると、再び頭を上にして張り付きます。そこから、上半身(青虫の上半身というのもおかしなはなしですが)を仰け反り、糸を出しながら、やがて体を丸めて固まります。死んだように動かなくなります。

 

 やがて、脱皮するように幼虫に皮を脱ぎ去ると、あの葉っぱのようなサナギに変身するわけです。

 

 よくよく考えると、全くもって理解しがたい、なんというか不思議な生き物ですよね。人間をはじめ、哺乳類は基本的に脱皮などしないわけです。蛇やカニも脱皮しますが、あそこまで劇的な変化は遂げないのです。

 

 幼虫からサナギ。サナギから成虫のメカニズムは生命の神秘というよりは、自分とは全く異質なものだと改めて思いました。尚、サナギの内側はドロドロだそうです。そのドロドロが蝶の姿になるわけですから、本当に理解に苦しむ生き物です。はい。

 

 ちなみに、仏教には変生という言葉があり、意味は色々ありますが、多くは我々衆生がサナギから蝶になるように大きな変化を遂げて仏となることを指します。サナギから蝶も変生であるならば、理解不能な生き物から、ありがたい生き物に見えるかもしれない。まことに勝手な話でありますが。

 

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