お彼岸にすること③持戒

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お彼岸にすること③持戒

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2015/09/22 お彼岸にすること③持戒

 お彼岸にすべき六波羅蜜の二番目は「持戒」になります。
戒律を守るという意味です。

 

 この戒律ですが、守ろうと思っても身近にないという話を聞きます。また、戒律と聞くと非常に困難で遠い話と感じ、イメージしにくいとの話も聞きます。

 

 仏教の戒律でもっとも有名な五戒が以下の通りです。これは、在家のものが守るべき戒律で最も少ないものとされます。

 

①不殺生戒
 生き物を殺してはいけない。
②不偸盗戒
 人のものを盗んではいけない。
③不邪淫戒
 邪な性交を行ってはいけない。
④不妄語戒
 嘘をついてはいけない。
⑤不飲酒戒
 お酒を飲んではいけない。

 

ただし、上記には解釈が様々ありますので、宗派や人の考え方で差があります。不殺生についても、無益に殺してはいけない(食べるためならば良い)というものや、一切の殺生がだめという解釈、または、間接的に殺生(肉を食べるなど)もだめというものもあります。実生活で、完全な不殺生は非常に困難かと思いますが、できる範囲で考えるのが建設的かもしれません。

 

 また、聞き及んだ話になりますが、数ある戒律の中には、山の頂が白くなったら(雪が積もったら)家の中でも上着を着なさい、とか、人前に出るときは必ずベルトをしなさい(ズボンがずれないように)という生活に密着したものもあるそうです。

 

 そういう意味では、戒律というのは自らの研鑽や戒めと共に、人に迷惑を掛けないように、という部分にも力が注がれているような気がします。ですから、現代で考えますと、マナーをしっかり守る、という考えにも近いかもしれません。何はなくとも、自分の思いのままに振舞うことは良い事ではありません。改めて、考えてみるのも悪くないと思います。

 

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