0798-35-2335
〒662-0943 兵庫県西宮市建石町9-20
六道⑬餓鬼Ⅰ
源信和尚の『往生要集』には、地獄道の次に「餓鬼道」が記されています。地獄に比べると餓鬼道というのは、あまり馴染みが無いかもしれません。
私達のイメージでは、餓鬼はやせ細り、腹だけが膨れ、飢えて苦しんでいるさまがありますが、様々な餓鬼がいるようです。
さて、地獄道と同じく、箇条書きにしてまいります。
1.餓鬼道は二つの住処があり、一つ目は地下3600kmで、もう一つは人道と天道の間である。※1
2.地下のものは「閻魔王界」という※1
3.餓鬼の種類は非常に多い。身の丈、一尺(約30cm)や、人と同じぐらいのもの、また、雪山のように巨大なものもいる。※2
4.「鑊身(かくしん)」という餓鬼は、人の倍ほどの背があり、面、目がない。火に焼かれている。財を欲しさに屠り殺すをするものが、この報いを受ける。
5.「食吐(じきと)」という餓鬼は、非常に大きく、36kmあり、吐き出した汚物を求めている。自分だけがおいしいものを食べて、家族に分け与えなかったものが報いとしてこの姿になる。
6.「食気(じきけ)」という餓鬼は、水のほとりや林の中で、供物を捧げるその香りで、自らの命を繋ぐとされる。妻子の前で自らだけがご馳走を食べたものがこの報いを受ける。
7.「食法(じきほう)」という餓鬼は、険しい場所で食べ物を探している。黒色で雨のように涙を流している。僧侶のいる寺で説法があれば、それにより命をながらえる。財欲しさに不浄説法をしたものが、この報いを受ける。
以下、餓鬼Ⅱへ続きます。 餓鬼道の世界は、『往生要集』には、詳しく記されておりません。しかしながら、このような罪を犯したものはこうなる、というような餓鬼の種類はたくさん出てまいります。地獄道のようでありながら、その世界は我々人間の世界と密接につながっているようにも思えます。
以下は註です。
※1 『往生要集』に「第二に餓鬼道を明かさば、住処二あり。一には地の下五百由旬にあり。閻魔王界なり。二には人天のあいだにあり」とあります。
※2 『往生要集』に「その相はなはだ多し。いま少分を明かさん。あるいは身の丈一尺なり。あるいは身量、人のごとし。あるいは千踰繕那のごとし。あるいは雪山のごとし」とあります。
等活地獄同様、計算は概算です。また、勘違いや、計算の間違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。尚、参考は『浄土真宗聖典注釈版 七祖編』です。
22/09/30
22/09/29
22/09/16
TOP
源信和尚の『往生要集』には、地獄道の次に「餓鬼道」が記されています。地獄に比べると餓鬼道というのは、あまり馴染みが無いかもしれません。
私達のイメージでは、餓鬼はやせ細り、腹だけが膨れ、飢えて苦しんでいるさまがありますが、様々な餓鬼がいるようです。
さて、地獄道と同じく、箇条書きにしてまいります。
1.餓鬼道は二つの住処があり、一つ目は地下3600kmで、もう一つは人道と天道の間である。※1
2.地下のものは「閻魔王界」という※1
3.餓鬼の種類は非常に多い。身の丈、一尺(約30cm)や、人と同じぐらいのもの、また、雪山のように巨大なものもいる。※2
4.「鑊身(かくしん)」という餓鬼は、人の倍ほどの背があり、面、目がない。火に焼かれている。財を欲しさに屠り殺すをするものが、この報いを受ける。
5.「食吐(じきと)」という餓鬼は、非常に大きく、36kmあり、吐き出した汚物を求めている。自分だけがおいしいものを食べて、家族に分け与えなかったものが報いとしてこの姿になる。
6.「食気(じきけ)」という餓鬼は、水のほとりや林の中で、供物を捧げるその香りで、自らの命を繋ぐとされる。妻子の前で自らだけがご馳走を食べたものがこの報いを受ける。
7.「食法(じきほう)」という餓鬼は、険しい場所で食べ物を探している。黒色で雨のように涙を流している。僧侶のいる寺で説法があれば、それにより命をながらえる。財欲しさに不浄説法をしたものが、この報いを受ける。
以下、餓鬼Ⅱへ続きます。
餓鬼道の世界は、『往生要集』には、詳しく記されておりません。しかしながら、このような罪を犯したものはこうなる、というような餓鬼の種類はたくさん出てまいります。地獄道のようでありながら、その世界は我々人間の世界と密接につながっているようにも思えます。
以下は註です。
※1
『往生要集』に「第二に餓鬼道を明かさば、住処二あり。一には地の下五百由旬にあり。閻魔王界なり。二には人天のあいだにあり」とあります。
※2
『往生要集』に「その相はなはだ多し。いま少分を明かさん。あるいは身の丈一尺なり。あるいは身量、人のごとし。あるいは千踰繕那のごとし。あるいは雪山のごとし」とあります。
等活地獄同様、計算は概算です。また、勘違いや、計算の間違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。尚、参考は『浄土真宗聖典注釈版 七祖編』です。