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六道⑦地獄“叫喚”
地獄道の四つ目は“叫喚(きょうかん)地獄”といいます。 阿鼻叫喚の地獄絵図、などといいますが、その叫喚(きょうかん)です。
前回と同じく箇条書きに致しますと
1.八大地獄の四つ目の地獄が“叫喚(きょうかん)地獄”という。※1
2.衆合地獄の下にある。(距離は不明です)※2
3.“叫喚地獄”の縦横の長さは等活地獄と同じで、広さも同じである。※3
4.この地獄の獄卒には、頭が金色で、眼が赤く炎を出し、赤い衣を着て、手足は長く大きく、風のように早く走る者がいる。罪人は「慈しみ、あわれむ心もって、助けてくれ」というが、更に獄卒の怒をりかい、これを射るという。
5.また、罪人は、熱鉄の上を走らさせられたり、熱した釜で煮られる。また、炎の鉄の部屋に放り込まれたり、口を無理やり開けられ、煮えたぎる銅を呑まされ、五臓を焼く。
6.また、罪人が獄卒に対して「我はこれ、悲心の器なり」と嘆けど、獄卒は「悪、不善の業をなして、いま悪業を受く。なんがゆえにぞ、我をいかり恨むるや」と一蹴されるという。
7.衆合地獄の一日一夜は、人間世界の5億8400万年に相当し、4000年間の寿命がある。つまり、852兆6400億年の間、この地獄にいることになる。※4
8.殺生、盗み、邪淫に加え、酒を飲むものがこの地獄に堕ちる。
9.叫喚地獄にも小地獄があり、酒に水を混ぜて売った者は「火末虫(かまつちゅう)」という、あらゆる病に苦しみ、体中を虫に食われる地獄に堕ちる。また「雲火霧(うんかむ)」という小地獄は、からかう為に人に酒を飲ませ、恥をかかせたものが、火に焼かれる場所である。
お酒を飲むことを禁じる為の地獄のようです。刑期も冗談めいた長さになってまいりました。次は第5の地獄、「大叫喚地獄」となります。
以下は註です。
※1 『往生要集』に「四に叫喚地獄といふは」とあります。
※2 『往生要集』に「叫喚地獄といふは、衆合の下にあり」とあります。
※3 『往生要集』に「縦広、前(衆合地獄)に同じ。」とあります。
※4 『往生要集』に「人間に四百歳をもって兜率天(とそつてん)の一日一夜となして、その寿四千歳なり。兜率天の寿をもって一日一夜となして、この地獄の寿四千歳なり」とあります。
等活地獄同様、計算は概算です。また、勘違いや、計算の間違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。尚、参考は『浄土真宗聖典注釈版 七祖編』です。
22/09/30
22/09/29
22/09/16
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地獄道の四つ目は“叫喚(きょうかん)地獄”といいます。
阿鼻叫喚の地獄絵図、などといいますが、その叫喚(きょうかん)です。
前回と同じく箇条書きに致しますと
1.八大地獄の四つ目の地獄が“叫喚(きょうかん)地獄”という。※1
2.衆合地獄の下にある。(距離は不明です)※2
3.“叫喚地獄”の縦横の長さは等活地獄と同じで、広さも同じである。※3
4.この地獄の獄卒には、頭が金色で、眼が赤く炎を出し、赤い衣を着て、手足は長く大きく、風のように早く走る者がいる。罪人は「慈しみ、あわれむ心もって、助けてくれ」というが、更に獄卒の怒をりかい、これを射るという。
5.また、罪人は、熱鉄の上を走らさせられたり、熱した釜で煮られる。また、炎の鉄の部屋に放り込まれたり、口を無理やり開けられ、煮えたぎる銅を呑まされ、五臓を焼く。
6.また、罪人が獄卒に対して「我はこれ、悲心の器なり」と嘆けど、獄卒は「悪、不善の業をなして、いま悪業を受く。なんがゆえにぞ、我をいかり恨むるや」と一蹴されるという。
7.衆合地獄の一日一夜は、人間世界の5億8400万年に相当し、4000年間の寿命がある。つまり、852兆6400億年の間、この地獄にいることになる。※4
8.殺生、盗み、邪淫に加え、酒を飲むものがこの地獄に堕ちる。
9.叫喚地獄にも小地獄があり、酒に水を混ぜて売った者は「火末虫(かまつちゅう)」という、あらゆる病に苦しみ、体中を虫に食われる地獄に堕ちる。また「雲火霧(うんかむ)」という小地獄は、からかう為に人に酒を飲ませ、恥をかかせたものが、火に焼かれる場所である。
お酒を飲むことを禁じる為の地獄のようです。刑期も冗談めいた長さになってまいりました。次は第5の地獄、「大叫喚地獄」となります。
以下は註です。
※1
『往生要集』に「四に叫喚地獄といふは」とあります。
※2
『往生要集』に「叫喚地獄といふは、衆合の下にあり」とあります。
※3
『往生要集』に「縦広、前(衆合地獄)に同じ。」とあります。
※4
『往生要集』に「人間に四百歳をもって兜率天(とそつてん)の一日一夜となして、その寿四千歳なり。兜率天の寿をもって一日一夜となして、この地獄の寿四千歳なり」とあります。
等活地獄同様、計算は概算です。また、勘違いや、計算の間違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。尚、参考は『浄土真宗聖典注釈版 七祖編』です。