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光明寺

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住職の雑記

2022/08/12 昨日の続きです

 本日、光明寺の盂蘭盆会の初日でございました。

予約制と法要時間の短縮にご協力頂き、ありがとうございます。

おかげさまで本日の法要は滞りなく厳修させて頂きました。

 

さて、昨日の話の続きです。

 

お盆の言語である「ウランバナ(倒懸)」は、思い通りにいかない様を表していると聞き及んでおります。

どういう意味かと申しますと、『仏説盂蘭盆経』に記されている物語を紐解く必要があります。

詳しい話はそのうち致しますので、今回は概要だけお伝えします。

 

お釈迦様の時代、お弟子様の中に二代高弟と呼ばれる、優れた二人の方がおられました。

お一人は「サーリプッタ」(※1)もうお一人は「マハー・モッガラーナ」(※2)です。

「マハー・モッガラーナ」は漢訳で「目連」といい、尊敬の念を込め「目連尊者」とも呼ばれます。

 

目連様は、神通力が使えたとされ、そのお力で亡き母の姿を探されたそうです。そうすると、餓鬼道で飢えて苦しんでおられる母親の姿を見つけられました。

餓鬼道では口にしたものが全て火に変わり飢えを満たすことが出来ません。(※3)ですから、目連様の母親も飢えて苦しんでおりました。

驚いた目連様は母親を救うべく様々な供養を行ったと言います。ところが、その全てが母の口に入らず、飢えの苦しみは無くなるどころか増すばかり。

 

その時の目連様の心中は如何であったでしょうか。救う為に手を尽くすも母は救われず苦しんでいる。

まさに、逆さづりにされて思い通りにいかない、「ウランバナ(倒懸)」そのものではないでしょうか。

 

無論この後、目連様の母親は救われて参るわけですが、その話はまた明日にさせて頂きます。

 

※1

漢訳では「舎利弗」または「舎利子」とも。サーリプッタはパーリ語とされ、サンスクリット語では「シャーリプトラ」といい、「シャーリ」は母の名「プトラ」は子という意味ですので「シャーリの子」となります。

十大弟子の一人で「智慧第一」と称されています。

 

※2

漢訳では「摩訶目犍連」で「目連」と呼ばれることが多い。マハー・モッガラーナはパーリ語でサンスクリット語は「マウドガリヤーヤナ」とされます。

十大弟子に数えられ「神通第一」と称されています。

尚、「マハー」は「大」という意味ですので、「大目犍連」とも言われます。

 

※3

餓鬼道では様々な餓鬼がいるため、簡単には説明されませんが、目連尊者の母親は、食べ物が火に変わった、もしくは炭に変わったと聞き及んでおります。

 

 

 

 

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